少し前の記事、夫婦喧嘩は犬も食わない…と言ってもいられないの中で、夫婦喧嘩を仲直りさせるのは聴く姿勢と書かせていただきましたが、今回は、話を聞こうにも相手が口をきいてくれない場合、それをどうやって聴けば良いのかについて書いてみたいと思います。
夫婦の会話は話をするだけではない
夫婦とは、相手への興味が薄れてしまったとしても、子どもの為に関係性を維持しなければならないとか、収入を確保するためには離婚するわけにはいかないと言った現実的な話があります。だからこそ、相手が口をきいてもくれないようなばあいであっても、夫婦という関係は続くとも言えるのでしょうね。
しかし、それでは結局冷めた家庭生活が毎日続くわけですから、とても寂しいものです。
だからと言って、相手が口をきいてくれないような状態になってしまったとして、それをどうにか打開しようとするのは、中々難しいものです。
今回はその難しさを和らげる方法について、少し書かせていただきます。
その為には、先ず会話とは言葉だけでやっているものという言う認識をもう少し柔軟にしてみましょう。
私のような家族療法やブリーフセラピーというカウンセリングを扱う専門家は、言葉をかけても反応が返ってこないというとき、反応が返ってこないという会話(コミュニケーション)が起きていると考えます。
もちろん、相手の耳の言葉が聞こえてないのであれば、無視しているわけではないのでしょうが、聞こえているのに反応しないということは、意図的に無視しているわけですから、それはわざわざやっていることなのです。
ちょっと切ない表現かもしれませんが、相手は無視するという反応をちゃんと返しているわけですね。
その場合、こんな風に考えてみることはできませんでしょうか。
自分がとっているコミュニケーションのパターンは、相手から無視するという反応を引き出している…と。
もし、そんな風に考えてみることができれば、相手は無視する人なんだと決めてかからずに、自分のやり方が変われば口を聞いてくれるかもしれないと思ってみていただきたいのです。
そして無視といっても、どのような無視なのか、いつも同じではない筈です。
わずかに動いたりして、多少でも反応するときはないのかなど、少し細かなところを見てみると、変化を捉えることができるかもしれません。
夫婦の仲直りはいきなり解決させようとしないことが大切
夫婦であってもそうでなくても、問題が大きくなったり、長く続いて定着してしまった場合、先ずはいきなり解決していくことを考えるよりも、現状が少しでも変わっていくことが大切です。
もう少し砕いた表現にすると、すぐに口を聞いてくれるような結果を望むよりも、ちょっと振り向いてくれるとか、少しだけ頷くときも出てくるとか、すぐに会話にはならなかったとしても、少しでも何か健全な反応が出てくるところを目標に置いた方が良いと思います。
そして少しでも違いが出てくれば、その変化を起こせた自分のパターンを続けたり、もう少し大げさにしてみたりすると、更に違いが生まれるかもしれません。
目標をもっとずっと小さなものにして、その小さな変化を出せたことを大切に扱っていくわけですね。
そう考えると、まるで修行みたいな気もしてきてしまいますが、私は一つのことを成し遂げていくという意味で、こんな言葉を使いたいと思います。
夫婦円満は一日にして成らず
そしてこの会話ができないとか、会話にならないとかの状態を改善させるヒントは他にもいくつかございますので、また書かせていただきます。
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