夫婦が円満で居続けるということは、この国の現状を見ていると、なかなか難しいことだと思うくらい、中々見られません。
今回は夫婦円満の秘訣と心得について、コミュニケーション心理学の観点から書いてみようと思います。
夫婦円満の秘訣は相手の立場に立つこと
このようなことを書いていくと、当たり前だと思われるかもしれませんが、夫婦喧嘩が激化してしまっていたり、もうお互いに諦めきっていて収拾がつかなくなっている夫婦のカウンセリングをさせていただいていると、相手の立場に立つということに意味がよくわかっていないのかもしれないと感じることがあります。
相手の立場に立つというのは、実はとても奥の深い言葉です。
相手は当人特有の居場所を持っています。
その居場所を中心として、心理も形成されているのです。
そのため、自分が相手の立場に立つ為には、相手が普段過ごしている居場所について想像し、そこで何を感じているのだろうかと考えてみる必要があります。
実際、この国の夫婦の現状は、大抵が一日中同じ場所では過ごしていません。
その意味で、物理的に相手の立場を理解するのも難しくなります。
自分と一緒に居ない時、何をやり、何を考えているのかがわからないわけですね。
この一緒に居ない時を想像し、その間の役に立つようなものを用意してあげたり、気遣いをしてあげようとする夫婦は、本当に円満に過ごせていることを感じます。
夫婦の心理は「わかっていないという姿勢」が重要
次に、うまくいっている円満な夫婦を見ていると、お互いがこんな人と決めつけていないというところもあります。
この人はこういう人と決めつけてしまうと、相手が今どんなことを考えているのかわかろうという姿勢がなくなってしまいます。
誰であってもいつも自分のことを見てくれていると感じられることは嬉しいことのはず。
その意味では、相手が自分の視線を日々感じているのかどうが大切なわけです。
そう考えると、自分は相手に日々視線を送っているだろうかと、一度自分の相手への関わり方を確認してみていただけると良いのではないかと思います。
相手が視線を感じるだけの関わり方ができるのであれば、相手のことはいつも少しわかっていないのかもしれないというくらいの方が、心得として良いのかもしれません。
夫婦円満の心得 相手のことはわかっていないというくらいが丁度良い
このことを心得として理解していると、相手のことをまだまだ知っていこうとする姿勢が伝わることとなり得ます。
この姿勢(大事にされているという感覚)を求めるのは、夫よりも女性である妻の方が強い傾向があるかもしれません。
男性の場合、自分を深く知ろうとしてくれることも大切ですが、それにも増して自分を自由に遊ばせてくれるようなところを喜ぶ傾向もありますので。
どちらにしても互いの性質は常に少しずつ理解されていくものであり、それが完全に終わることはないと知っておくことで、いつもより以上の良い関係を築いていけるものだと認識しておくようにしましょう。